2015年の国民年金保険料納付率アップ
2015年度(平成27年度)の国民年金保険料の納付率が発表され、前年に比べて0.3ポイントアップし、63.4%であったことが厚生労働省から発表されました。
この、国民年金保険料の納付は第1号被保険者のみです。
年金に対する信用度がなくなり、納付率が著しく低下の一途をたどっていましたが、最近になって上昇してきています。
納付率が上がった理由は、「納付を促す電話や訪問」、「お金持ちに対する特別催告状による財産差し押さえの警告」でしょう。
つまり、自主的に納付する人が増えたというわけではなく、強引な請求によって納付率がアップしたのです。
日本年金機構は、去年、個人情報を漏えいするという問題を起こし、それによって不審な電話があったため、しばらく未納保険料の徴収を控えていたそうですが、途中から再開して一気に前年を上回る納付率に持って行きました。
ただ、年金に対する国民の不信感は消えてはいません。
来年は下がるかもしれない国民年金保険料の納付率
年金の運用実績の発表が7月29日にあります。
アベノミクスのために年金が株の買い支えに利用され、その結果、中国の景気減速、英国のEU離脱で株価は大きく下げました。
推定で5兆円以上の損失があると言われるだけに、年金不信が強まり、来年は国民年金保険料の納付率が下がる可能性があるでしょう。
国民年金保険料の免除の手続き
第1号被保険者で収入が少ない方は、保険料免除の手続きを検討しましょう。
国民年金保険料免除には収入条件がありますが、免除を受ければ催促の連絡がなくなり、一定額は将来の老齢基礎年金額に反映され、障害基礎年金の対象期間ともなり、しかも、将来、追納することも可能です。
国民年金保険料の免除の手続きは、7月にお住まいの地域の市区町村役場に『国民年金保険料免除・納付猶予申請書』を提出して行いますが、年金手帳のコピーの他に、各人によって異なる添付書類が必要な場合があるので、あらかじめ電話で市区町村役場に問い合わせてから提出した方が良いでしょう。
なお、ネットの申請書を印刷して、郵送で手続きすることも可能です。